続ウェス追悼ライヴ



今年の “ウェス追悼ライヴ” は大盛況のようであった。
この時に限りあえて “キヨヒト・モンゴメリ” と呼ばせていただくが、テナーの安保氏をゲストに迎えたことでより一層白熱化していた。
勿論、太いテナーはゴードンかグリフィンを匂わせることで名盤《フル・ハウス》の雰囲気が漂っている。
「なぜ見にいかないお前に分かるんだ」って?それは “OGD” 公認記録担当の佐藤氏よりこの模様をMDで聴かせて戴いたからなんです。
‘OGD’ to play a jazz tribute to Wes Montgomery
Kiyohito “Montgomery” Koizumi(g) Shoichi Takano(org) Akihiro Nakaya(dr) Tohru Ambo(ts)
Live at “J” , Tokyo; Jun.15, 2000
● 1st Stage :
Fride Pies
Whatch What Happens
Angel Eyes
Jingles
Unit 7
If You Could See Me Now
O.G.D. (aka: Road Song)
● 2nd Stage :
I’ve Grown Accustomed To Her Face
Sun Down
Too Late Now
Windy
Full House
Portrait Of Jennie
Know It All
D-Natural Blues
● 3rd Stage :
Dreamsvill
Gone With The Wind
Canadian Sunset
Surry With The Fringe On Top
Four On Six
‘Round Midnight
Tequila
3ステージの録音データは以上の通り、全ての曲はウェスが手がけたものやレコーディングしたものである。それでは横浜支局の青木特派員による現地レポートを紹介する。
例年恒例の小泉清人 “OGD” によるウェス・トリビュート・ライヴである。
今回は6月15日と真にウェスの祥月命日であり、他界後32年目にあたる。存命なら77歳、喜寿の歳である。
32年の歳月が流れるが、こうして日本人のプレイアー、ファンがウェスを偲んでライヴが行われるのも、偉大なプレイアーのみならず彼の創り出す音楽が人間性に溢れ、感動を与えてあまりあるからこそ行われる証左であろう。
いちウェス・ファンとしてウェスを通して多くの仲間と交流できる歓びから、小泉さん、徳井さん (ご両名ともウェス研究家としてまさにこの場に相応しい人) にご協力を得て、また他のご協力者のお力を借りて微力ながら私の出来る事として今回のライヴを取材した。
特派員青木、JAZZ友を引き連れ19時少し前 “J” に到着。
何度となく “OGD” のライヴには来ているがいつもより客が多いではないか!演奏前から30名ぐらい来ている。(何か興奮の前兆を感じる)
佐藤さん等いつもの常連も既に来ているし、牧田さんは確か途中からお見えになったようだ。
松崎さんもお見えになっていたようで、彼も今回の演奏におそらく興奮したのでしょう、HPの掲示板に投稿されていた。
高野さん(オルガン)に挨拶、「徳井さんのHPの記事楽しみにしてますよ」というと「先日徳井さんに送りましたので楽しみに」、と答えていただいた。
19時20分、小泉さんがテナーの「安保君がまだ来ていないれど、リハも演らずに大丈夫かな」と少々心配そう。そんなこんなで19時30分頃、小泉さんの司会で本ライヴ、スタートとなった。
安保さんも登場、Fブルーズの名曲〈フライド・パイズ〉から滑らかなスタートだ。客席を見渡せば、若いカップル、中年のカップル、正統派ジャズ狂らしき若者、初老のジャズ・ファン、そうまさに老若男女はウェスのファンの幅広さを見た気がする。
嬉しいのは20歳前後の若者 (うちの子供達とそんなに変わらない歳) にウェス・ファンがいて継承されている事が更に嬉しい。
安保さん、初めて聴くけど『上手い!、音が硬質でいい!、和製グリフィンではないか!、特に〈フル・ハウス〉ではグリフィンがあちこちで顔を出す』、この日にピッタリで1曲目からノリノリ。
小泉さんが「ウェスが初期の頃より何度もアレンジを変えつつ演っていたもので、リクエストにもあがった〈ジングルス〉を演ります」と紹介・・思わず『イエエ~!』と何度も声を掛けていた。というのも以前からずーとリクエストしていたもので、やっと演ってくれたんです。
初期リヴァーサイドのモンゴメリ・トリオ演奏そのもので、高野さんは完全にメル・ラインを演っていたと思う。
特にこの雰囲気がたまらなく、初回ステージからお客さんもさらに増え、35~40名ぐらい入っていたと思うが、とにかく〈フル・ハウス〉をいつ演ってもおかしくない状況であった。
小泉さんに、『お客さんの入りも凄いしよかったですね。徳井さんのHPの事前広告が効いたみたいですね』、というと「皆さんのお陰です。緊張してトチリましたよ。今度もっと上手く演りますから」、とすごく嬉しそう!!
“OGD” のメンバーはステージの合間に客席でコミュニケーションを図っていたが、今回は高野さんとゆっくり話す機会が持てた。
佐藤さんは大のオルガン狂で高野さんの追っかけをやっているが、3人でウェス、メル談義となった。
佐藤さんよりウェス・コレクターの牧田さんを紹介していただいたが、ウェスのアルバム・ジャケットの写真を拝見、見たことのない珍盤に興奮してしまった。
『徳井さんに是非見せてあげてください』とサジェスションしたのもこの時であり、とにかくあ
ちらこちらでウェス談義の花が咲いていた。
テナー・サックスが入ると演奏が締まり〈ジングルス〉〈ユニット・セヴン〉〈フル・ハウス〉など特に印象に残る内容であり、最後の3ステージまで緊張の糸が途切れることなくしかも楽しくノリノリのライヴであった。
もちろん、演奏曲目をご覧になればお分かりのように、ウェスの愛想曲を中心に小泉さんのウイズ・コード奏法もいつもより凄みを感じました。やはりウェス・フォロワー(ウェス追従者)の第一人者ですね。
この度のトリビュート・ライヴ、ウェスも喜んでいる事でしょう。セレーン夫人に知らせてあげたい気持ちです。
だって日本で日本人がウェス好きの人々が集まりこんなにも燃えたのですから、本国アメリカでもこんなに熱心な仲間がいるのでしょかね。
2000年7月1日
ウェス・ファン倶楽部
横浜支局特派員
青木幹夫
