YESTERDAYS (Transcribed by GIBSON BOY)
今回は、94年に日本のVAPからリリースされ、驚愕のVTRとファンを沸かせた〝動くウエス〟「JAZZ625」の中から『YESTERDAYS』のWESのアドリブソロを採譜しました。(「JAZZ625」について詳しくは当サイトのアルバム別紹介欄を参照ください。)
WESは実質的なメジャーデビューとなる ’59年10月のRiverside録音におけるWESMONTGOMERY TRIO(RLP12-310)でこの曲を演奏してます。
どことなく初々しくなんとも素朴に感じます。そうインディアナポリスから大都会NYCに出て来て録音となれば、なんとわなく緊張しているような??
「JAZZ625」ではもう押しも押されぬトップジャズギタリストとして、威風堂々、演奏も洗練され、このジェロームカーンの名曲をWES語で見事に語りきっています。
特にⅠm7ーⅡm7♭5ーⅤ7altマイナーパターンのフレーズの多くは感涙ものです。
またⅤ7をⅡm7ーⅤ7に分けて考えるWES得意のフレーズやオクターブソロにおけるⅤ7の4度
進行のシンプルでかつ合理的な音使いには、またまた脱帽です。
いつも音を採ってみて感心させられるのですが、なんでこのような音使いを即興でかつ歌わせてしまうのか?やはりWESはインプロビゼーションの天才です。
今回はMelodyStatementをRiversideのバージョンから、アドリブソロを「JAZZ625」から採譜したものを掲載します。
それから、アドリブソロの分析もしてみました。WESの思考回路がみてとれます。


【Wes Ad-lib Solo Analyze】(625ヴァージョンの楽譜より)
テーマからアドリブに入る前の
31~32bers;ここのDmへ行く前の「引っ掛け」のフレーズは、「いよいよ始まるぞ!」的な効果的なフレーズ。WESは開放弦を上手に使っています。
[A]1~7bers;マイナーパターンのフレーズ。なんともかっこよいフレーズです。特に3~5bersはダブルストップを使ったいかしたフレーズです。
7bers3拍裏~8bers;Bm7♭5-E7はBm9のアルペジオで(Wesは、しばしば○m7♭5でも○m7で処理すことがあります。)E7へ、そして次の
9bers;A7はⅡm7ーⅤ7に分けて考えて、Em9のアルペジオを弾いてます。WESお得意のフレーズ。
12~15bers;ここもすごくいかしたフレーズです。C7をⅡm7ーⅤ7に分けて考えてGmのフレーズで、13bersへのF7へのつながりはCm7のアルペジオフレーズでコード進行通りに計算されたようにできてます。
[B]17~20bers;オクターブ奏法にカウンターでコード(Dm69)をいれて、リズミックに!
21~23bers;D(T)の音を中心に4符音符で4ビートのスイング感をだしてます。オクターブですので、なお効果的です。
25~28bers;Bm7♭5-E7の後、A7、D7、G7、C7のⅤ7の4度進行ですが、ここの音使いは巧みです。♭7、4°、3°、5°の音を同じように使って、巧みにⅤ7の4度進行を作っています。お見事というほかありません!!
最後のコードはDm69ですが、1弦からUPで弾きますが、WESはギターのブリッジ側で弾いて硬い音で印象づけてます。
GIBSON BOY
